秋深み花には菊の関なれば
下葉に月ももり明かしけり
- 歌の意味
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秋が深まり、菊は花の季節の最後の関所のようなものなので、その下葉にも月の光が漏れ入り、関守のように夜を明かしたのだった。
- 鑑賞
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巻第三 秋歌 126
『詞花和歌集』に下命した崇徳院の歌である。
秋が深まると菊は一年の花の最後となるため、花の関所にたとえている。陸奥の菊多の関を思わせる「菊の関」という表現から、関守が夜通し番をするように、月の光も菊の下葉に漏れ入って夜を明かしたと詠んでいる。月と菊を関所の見立てで結びつけた、技巧に富む歌である。本歌から菊の歌群が始まる。
初句「秋深み」は、秋が深いのでという意で、「み」は原因や理由を表す接尾語である。菊を詠む一連の一首目である。
二句「花には菊の」は、花の中では菊がという意で、一年の花の最後であることを示す。
三句「関なれば」は、関所であるのでという意で、菊を花の最後の関所に見立て、陸奥の菊多の関を連想させる。
四句「下葉に月も」は、菊の下葉にも月の光がという意である。
結句「もり明かしけり」の「もる」は、光が漏れる意と関所を守る意の掛詞で、関の縁語として一首をまとめる。
もりあかす:月の光が漏れ入って夜を明かす意と、関守が夜通し番をする意を掛ける
きくたのせき:陸奥国の関所、勿来の関とも
- 作者
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崇徳院
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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秋萩を草の枕に結ぶ夜は 近くも鹿の声を聞くかな
- 次の歌
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霜枯るるはじめと見ずは白菊の うつろふ色を嘆かざらまし