- 歌の意味
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奥山の岩を垣根のように囲んでいた紅葉がすっかり散ってしまい、その朽ちた葉の上に雪が積もっていることだ。
- 鑑賞
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巻第四 冬歌 156
詞書は前の歌に続き「題しらず」
奥山の岩々を彩っていた紅葉がすっかり散り、朽ちかけた落葉の上にさらに雪が積もったという、晩秋から冬の深まりまでの時の重なりを一つの景に収めた歌である。紅葉、落葉、雪と、本巻の流れそのものを縮めたような構成になっている。
初句「奥山の」 奥深い山の。人の訪れない場所である。
二句「岩垣紅葉」 岩が垣根のように取り巻く所の紅葉、の意。
三句「散りはてて」 すっかり散って。本巻の第百四十三首「散りはてにけり」と同じ語で、紅葉の歌群の結びが雪の歌群の中で繰り返される。
四句「朽葉が上に」 朽ちた落葉の上に。本巻の第百四十四首で「乾ける上に」時雨が降った構図が、ここでは雪で繰り返される。
結句「雪ぞ積もれる」 「ぞ」は係助詞、「る」は存続「り」の連体形で係り結び。第百四十四首で積もっていた紅葉葉の上に、今度は雪が積もる。
いはかきもみぢ:岩が垣根のように囲む所に生える紅葉
くちば:朽ちた落葉
- 作者
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大江匡房
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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日暮らしに山路の昨日時雨しは 富士の高嶺の雪にぞありける
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紅に見えし梢も雪降れば 白木綿かくる神奈備の森