- 歌の意味
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霜も置かないのに、あの人の心は移り変わってしまって、霜が置いても顔色を変えない白菊の花であることよ。
- 鑑賞
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巻第七 恋歌上 216
霜にあたっても色の変わらない白菊と、霜も置かないのに変わってしまう人の心とを対比した一首である。変わらぬ白菊を示すことで、心変わりした相手への恨めしさを浮かび上がらせている。
初句「霜おかぬ」は、霜が置かないのにという意で、菊が霜によって色を変えるという常識を踏まえる。
二句「人の心は」は、係助詞「は」で人の心を取り立て、結句の白菊と対比させる。
三句「うつろひて」は、色があせる意と心変わりする意とを重ねている。
四句「面変はりせぬ」は、様子が変わらないという意で、次歌の第二百十七首が「変はらぬ色も頼まれず」と受けて、変わらぬ白菊さえ頼みにならないと切り返している。
結句「白菊の花」は、体言止めで、変わらない白菊を際立たせて結ぶ。
うつろふ:花の色があせる。また心が変わる
おもがはり:顔つきや様子が変わること
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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山桜つひに咲くべきものならば 人の心をつくさざらなむ
- 次の歌
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白菊の変はらぬ色も頼まれず うつろはでやむあきしなければ