つらさをば君にならひて知りぬるを
うれしきことを誰に問はまし
- 歌の意味
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つらさというものは、あなたに教わって知ってしまったが、うれしいということは、いったい誰に尋ねたらよいのだろうか。
- 鑑賞
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巻第七 恋歌上 222
相手の冷たさによってつらさは身にしみて知ったが、うれしさを教えてくれる人はいない、誰に聞けばよいのかと詠む一首である。つらさだけを教える相手への恨みを、教わるという趣向で軽やかに表している。
初句「つらさをば」は、係助詞「ば」でつらさを強く取り立てる。
二句「君にならひて」は、あなたに教わってという意で、相手の冷たさがつらさの手本となったことを表す。
三句「知りぬるを」は、完了の「ぬ」の連体形に逆接の「を」が付き、知ってしまったがという意を表す。
四句「うれしきことを」は、初句の「つらさ」と対をなす。次歌の第二百二十三首は「うれしきは」と受け、うれしさとつらさの重みを比べている。
結句「誰に問はまし」は、ためらいの意志を表す「まし」で、誰に尋ねたらよいのだろうかと思い迷って結ぶ。
ならふ:学ぶ。教わる
- 作者
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道命
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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恋ひ死なむ身こそ思へば惜しからね 憂きもつらきも人のとがかは
- 次の歌
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うれしきはいかばかりかは思ふらむ 憂きは身にしむものにぞありける