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逢ふことはまばらに編める伊予簾
いよいよ我をわびさするかな

歌の意味
逢うことは、まばらに編んだ伊予簾の目のように間遠で、いよいよわたしをつらい思いにさせることだ。
鑑賞
巻第八 恋歌下 244

 伊予簾の粗い編み目を、間遠な逢瀬にたとえた一首である。「伊予」と「いよいよ」の同音を重ねて調子よく続け、逢えない日が重なるほどつのる嘆きを表している。

 初句「逢ふことは」は、係助詞「は」で逢瀬を主題として取り立てる。
 二句「まばらに編める」は、存続の「り」の連体形で、粗く編んであることを表し、逢瀬の間遠さにたとえている。
 三句「伊予簾」は、伊予国産の篠竹で編んだ簾で、初句から三句までは同音の「いよいよ」を導く序詞である。
 四句「いよいよ我を」は、三句の「伊予」の音を重ねて導かれ、ますますという意を表す。
 結句「わびさするかな」は、使役の「さす」の連体形と詠嘆の「かな」で、わたしをつらがらせることだと嘆いて結ぶ。

いよすだれ:伊予国産の篠竹で編んだ簾
わぶ:思い悩む。つらく思う
作者
恵慶
出典
詞花和歌集
前の歌
堰きとむる岩間の水もおのづから 下には通ふものとこそ聞け
次の歌
いづくをも夜離るることのわりなきに 二つに分くる我が身ともがな