御狩野のしばしの恋はさもあらばあれ
反りはてぬるか矢形尾の鷹
- 歌の意味
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御狩野でのしばしの恋は、どうなってもかまわない。それにしても、すっかりわたしの手からそれていってしまったのか、矢形尾の鷹は。
- 鑑賞
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巻第八 恋歌下 253
狩り場で放った鷹がそれて戻らないことに、離れていった恋人の心をたとえた一首である。かりそめの恋ならどうなってもよいと強がりつつ、手もとを離れてしまった相手への未練を、鷹狩りの景に託している。
初句「御狩野の」は、天皇などが鷹狩りをする野をいい、鷹狩りの場面を設定する。
二句「しばしの恋は」は、かりそめの短い恋をいい、係助詞「は」で取り立てる。
三句「さもあらばあれ」は、七音の字余りで、どうなろうとかまわないという投げやりな意を表す三句切れである。
四句「反りはてぬるか」は、鷹が飼い主の手からそれて戻らなくなる意の「反る」に、完了の「ぬ」と疑問の「か」が付き、相手の心が離れてしまったことを重ねている。
結句「矢形尾の鷹」は、矢の羽のような形の尾羽をもつ鷹で、体言止めとして倒置的に置かれ、離れていった相手をたとえて結ぶ。
みかりの:天皇などが鷹狩りをする野
そる:鷹が手もとからそれて戻らなくなる
やかたを:矢の羽のような形の尾羽
- 出典
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詞花和歌集
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逢ふことや涙の玉の緒なるらむ しばし絶ゆれば落ちて乱るる
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竹の葉にあられ降るなりさらさらに 独りは寝べき心地こそせね