この身をば空しきものと知りぬれば
罪得むこともあらじとぞ思ふ
- 歌の意味
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この身を実体のない空しいものと悟ったので、罪を得ることもあるまいと思う。
- 鑑賞
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巻第十 雑歌下 364
わが身も実体のない空しいものだと悟ったからには、罪を負うこともないだろうと詠む一首である。すべては空であるという仏教の教えを踏まえ、悟りによって罪から離れる心を述べている。
初句「この身をば」は、格助詞「を」に係助詞「は」が付いて濁った「をば」で、この身を取り立てる。
二句「空しきものと」は、実体のない空しいものという意で、仏教の空の考えを踏まえている。
三句「知りぬれば」は、完了の「ぬ」の已然形に「ば」が付いた確定条件で、悟ったのでという意を表す。
四句「罪得むことも」は、推量の「む」の連体形で、罪を得ることもという意を表す。
結句「あらじとぞ思ふ」は、打ち消し推量の「じ」と、係助詞「ぞ」と連体形「思ふ」による係り結びで、あるまいと思うと結ぶ。
つみ:仏教でいう悪い行い。またその報い
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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