- 歌の意味
- 天の香具山から昇る朝日も、わたしの方にこそ光をさしているのだろう。
- 鑑賞
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巻第十 雑歌下 379
天の香具山から昇る朝日も、自分の方にこそ光を注いでいるのだろうと詠む一首である。天皇の位にあった作者が、天の恵みを受ける身の誇りと、国を照らす日の光への思いを表したものと解される。
初句「久方の」は、「天」にかかる枕詞である。
二句「天の香具山」は、大和国の歌枕で、天から降ったと伝えられる山をいう。巻第九の第三百二首も香具山を詠んでいる。
三句「出づる日も」は、昇る朝日をいい、係助詞「も」で添える。
四句「我が方にこそ」は、係助詞「こそ」で、自分の方をと強く取り立てる。
結句「光さすらめ」は、現在推量の「らむ」の已然形で「こそ」を受けて結ぶ係り結びで、光がさしているのだろうと結ぶ。
あまのかぐやま:大和国の山。天から降ったと伝えられる歌枕
- 作者
- 崇徳院
- 出典
- 詞花和歌集
- 前の歌
- 百年の花に宿りて過ぐしてき この世は蝶の夢にざりける
- 次の歌
- このもとにかきあつめつる言の葉を ははその森の形見とは見よ