あくがるる身のはかなさは百年の
半ば過ぎてぞ思ひ知らるる
- 歌の意味
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心が身を離れてさまようわが身のはかなさは、百年といわれる人生の半ばを過ぎてこそ、身にしみて思い知られる。
- 鑑賞
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巻第十 雑歌下 411
定まるところなくさまよう身のはかなさは、百年といわれる人生の半ばを過ぎて、ようやく身にしみて分かると詠む一首である。若いころには気づかなかった無常を、老いの入り口で実感する思いを表している。
巻頭の第三百四十八首の「あくがれ出づる」と同じ語を用い、世を離れようとする心の歌と響き合っている。本巻の第三百七十八首も「百年」の生涯を夢と詠んでいる。
初句「あくがるる」は、心が身から離れてさまよい出ることをいう。巻頭の第三百四十八首の「あくがれ出づる」と対応する。
二句「身のはかなさは」は、係助詞「は」で、わが身のはかなさを取り立てる。
三句「百年の」は、百年といわれる人の一生をいう。本巻の第三百七十八首も同じ語で始まる。
四句「半ば過ぎてぞ」は、係助詞「ぞ」で、半ばを過ぎてこそと強調する。
結句「思ひ知らるる」は、自発の「らる」の連体形で「ぞ」を受けて結ぶ係り結びで、自然と思い知られると結ぶ。
あくがる:心が身から離れてさまよい出る
ももとせ:百年
- 作者
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源顕仲
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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思へども忌むとて言はぬことなれば そなたに向きて音をのみぞ泣く
- 次の歌
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露の身の消えて仏になることは つとめてのちぞ知るべかりける