露の身の消えて仏になることは
つとめてのちぞ知るべかりける
- 歌の意味
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露のようにはかない身が消えて仏になるということは、露が早朝ののちに消えるように、仏道の勤めをしたあとでこそ知ることができるものであった。
- 鑑賞
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巻第十 雑歌下 412
露のようにはかない身が消えて仏となることは、露が早朝ののちに消えるように、仏道の勤めを積んだのちにこそ知られるものだと詠む一首である。「つとめて」に「早朝」と「勤めて」を掛け、露の消える朝の景に、修行を重ねて成仏する道理を重ねている。
次歌の第四百十三首からは仏の道を心に求める歌が続き、本巻は仏道への思いで閉じられていく。
初句「露の身の」は、露のようにはかない身をいう。
二句「消えて仏に」は、露が消える意と、身が死んで成仏する意とを重ねている。
三句「なることは」は、係助詞「は」で、仏になることを取り立てる。
四句「つとめてのちぞ」は、早朝を意味する「つとめて」と、仏道を「勤めて」とを掛け、係助詞「ぞ」で強める。
結句「知るべかりける」は、可能の「べし」と詠嘆の「けり」の連体形で「ぞ」を受けて結ぶ係り結びで、知ることができるものであったと結ぶ。
つゆのみ:露のようにはかない身
つとめて:早朝の意と、仏道を勤めての意を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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あくがるる身のはかなさは百年の 半ば過ぎてぞ思ひ知らるる
- 次の歌
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よそになど仏の道を尋ぬらむ 我が心こそしるべなりけれ