長浜の真砂の数も何ならじ
尽きせず見ゆる君が御代かな
- 歌の意味
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長浜の真砂の数さえも、ものの数ではあるまい。いつまでも尽きることなく見える、わが君の御代であることよ。
- 鑑賞
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巻第十一 異本歌 417
長浜の数えきれない真砂の数さえものの数ではないほど、尽きることなく続いていく君の御代をことほぐ一首である。浜の真砂の多さを引き合いに出して、御代の限りない長さを表している。
本テキストには異同資料の番号が付されており、異本では巻第五 賀歌のうち、本集の第百六十七首と第百六十八首の間に置かれていたと見られる。古今和歌集の大歌所御歌に、光孝天皇の大嘗会で伊勢国の歌として詠まれた「君が代はかぎりもあらじ長浜の真砂のかずはよみつくすとも」があり、長浜の真砂を御代の長さと比べる趣向はこれを踏まえたものと見られる。
前歌の第四百十六首が御代に曇りのないことを、この歌は御代の尽きることのないことをことほぎ、二首で御代の明るさと長さとを詠み分けている。
初句「長浜の」は、伊勢国の歌枕で、長く続く浜をいう。
二句「真砂の数も」は、浜の細かな砂の数をいい、係助詞「も」で、それさえもという意を添える。
三句「何ならじ」は、打ち消し推量の「じ」で、ものの数ではあるまいという三句切れである。
四句「尽きせず見ゆる」は、打ち消しの「ず」で、尽きることなく見えるという意を表す。
結句「君が御代かな」は、詠嘆の「かな」で、わが君の御代であることよと結ぶ。前歌の初句「君が代は」と対応する。
ながはま:伊勢国の浜。歌枕
まさご:細かい砂
みよ:天皇の治める世
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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君が代は曇りもあらじ三笠山 峰に朝日のささむ限りは
- 次の歌
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三笠山さして来にけり石上 古き御幸の跡を尋ねて