梅が枝に凍れる霜や解けぬらむ
干しあへぬ露の花にこぼれる
- 歌の意味
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梅の枝に凍りついていた霜が解けたのだろうか。乾ききらない露が花にこぼれている。
- 鑑賞
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春歌 22
詞書「梅の花をよめる」
梅の花に露がこぼれているのを見て、枝に凍っていた霜が解けたのだろうかと推し量る歌である。霜から露への移り変わりに、寒さのゆるむ早春の朝の気配を細やかに捉えている。
類従本と定家所伝本では結句を「花にこぼるる」とする。四句の「露の」は貞享本に「霜の」とあるが、校訂者が類従本と定家所伝本によって改めたもので、ここではその改訂に従う。
初句「梅が枝に」は、梅の枝を示し、以下に続く梅の歌の一群を始める。
二句「凍れる霜や」の「る」は存続の助動詞「り」の連体形で、凍りついていた霜を表す。「や」は疑問の係助詞である。
三句「解けぬらむ」は「や」の結びの「らむ」で、霜が解けたのかと推量し、ここで句切れとなる。
四句「干しあへぬ露の」の「あへぬ」は、しきれないの意で、乾ききらない露を示す。
結句「花にこぼれる」は、露が花にこぼれている眼前の景を示し、推量の根拠となる。初句の「凍れる」と音を重ね、凍る霜とこぼれる露とを対照させている。
こほる:凍る
ほしあふ:すっかり乾かしきる
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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古寺の朽木の梅も春雨に そぼちて花もほころびにけり
- 次の歌
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春風は吹けど吹かねど梅の花 咲けるあたりはしるくぞありける