梅の花咲ける盛りを目の前に
過ぐせる宿は春ぞ少なき
- 歌の意味
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梅の花の咲いている盛りを目の前にしながら、何もせず過ごしてしまう家は、春が少ないのだ。
- 鑑賞
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春歌 24
詞書は前の歌に続き「梅の花をよめる」
梅の花の盛りを目の前にしながらそれを味わわずにやり過ごす家は、それだけ春を少なくしているのだ、と梅の盛りを惜しみ愛でる心を説くように詠んだ歌である。短い花の盛りをしっかり楽しむべきだという思いが、警句めいた言い方で示されている。
初句「梅の花」は、前歌の第二十三首に続いて梅の一群の題材を示す。
二句「咲ける盛りを」は、咲いている最も美しい時期をの意である。
三句「目の前に」は、盛りがすぐ眼前にあることを強調する。
四句「過ぐせる宿は」の「過ぐす」はやり過ごす意で、「る」は存続の助動詞「り」の連体形である。
結句「春ぞ少なき」は係助詞「ぞ」と形容詞の連体形による係り結びで、楽しむべき春がそれだけ少なくなるのだと断じている。
すぐす:やり過ごす、時を過ごす
さかり:花が最も美しく咲いている時期
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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春風は吹けど吹かねど梅の花 咲けるあたりはしるくぞありける
- 次の歌
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わが宿の八重の紅梅咲きにけり 知るも知らぬもなべて訪はなむ