梅の花色はそれとも分かぬまで
風に乱れて雪は降りつつ
- 歌の意味
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梅の花の色がそれと見分けられないほどに、風に乱れて雪が降り続いている。
- 鑑賞
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春歌 37
詞書「屏風の絵に梅花に雪の降りかかるを」
屏風に描かれた梅に雪の降りかかる絵に寄せ、白梅と雪とが見分けられないほどに、風に舞う雪が降り続くさまを詠む。白い花と白い雪とが溶け合う、静かで美しい早春の景である。賀茂真淵は合点を付している。
この歌は『続後撰和歌集』に入集している。類従本では詞書を「屏風に梅の木に雪降かかれる所」とする。梅と雪とが見分けられないとする趣向は、『古今和歌集』の「梅の花それとも見えず久方のあまぎる雪のなべて降れれば」に先例がある。
初句「梅の花」は、屏風絵の主題である梅を示す。
二句「色はそれとも」は、梅の花の色がそれとはの意で、白梅と雪の色の重なりを示す。
三句「分かぬまで」は、見分けられないほどにの意である。
四句「風に乱れて」は、雪が風に乱れ舞うさまを示す。
結句「雪は降りつつ」は「つつ」止めで、降り続く動作を余情として残す。本巻の第十七首が若菜の野に降る雪を詠んだのに対し、ここでは梅に降る雪を詠む。
わく:区別する、見分ける
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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わが宿の梅の花咲けり春雨は いたくな降りそ散らまくも惜し
- 次の歌
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わが宿の梅の初花咲きにけり 待つ鶯はなどか来鳴かぬ