- 歌の意味
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青柳の糸で貫いてある白露の玉を、しごいて散らしてしまう春の山風よ。
- 鑑賞
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春歌 40
詞書は前の歌に続き「柳」
青柳の枝に連なる白露を糸に貫いた玉に見立て、それを山風がしごき散らすさまを詠む。繊細な見立てと風の動きとを組み合わせた、華やかな趣向の歌である。賀茂真淵は、「白露の玉こき散らす」という言い方は後の世の様であり、また柳は山の木ではないと評している。
柳の糸に白露を玉として貫くという見立ては、『古今和歌集』の僧正遍昭の「浅緑糸よりかけて白露を玉にもぬける春の柳か」に先例がある。
初句「青柳の」は、前歌の第三十九首の結句「青柳の糸」を受けて詠み出す。
二句「糸もて貫ける」の「もて」は〜でもっての意、「る」は存続の「り」の連体形で、糸で貫いてある状態を表す。「糸」「貫く」「玉」は縁語となっている。
三句「白露の」は、柳の枝に置く露を示す。
四句「玉こき散らす」の「こく」はしごき落とすことで、露の玉を風が散らすさまを描く。
結句「春の山風」は体言止めである。真淵は柳が山の木ではない点に疑問を呈している。
ぬく:糸を通してつなぐ
こく:しごいて落とす
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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春来ればなほ色まさる山城の ときはの森の青柳の糸
- 次の歌
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青柳の糸よりつたふ白露を 玉と見るまで春雨ぞ降る