- 歌の意味
- 青柳の糸を伝って落ちる白露を、玉と見るほどに春雨が降っている。
- 鑑賞
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春歌 41
詞書「雨中柳」
春雨が降り、青柳の枝を伝う雫が玉のように見えるさまを詠む。雨そのものではなく、柳の糸を伝う露の美しさに目をとめ、しっとりとした春雨の景を描く。賀茂真淵はこの歌を「中さだ」の作と評している。
この歌は『続拾遺和歌集』に入集している。類従本では「一本及印本所載歌」の部に収める。
初句「青柳の」は、本巻の第四十首に続いて青柳を詠み出す。
二句「糸よりつたふ」の「より」は経由を示し、柳の糸に沿って伝い落ちるの意である。
三句「白露を」は、雨のしずくを白露と捉えている。
四句「玉と見るまで」は、玉と見るほどにの意で、前歌の第四十首の白露の玉の見立てを雨の景で受け継ぐ。
結句「春雨ぞ降る」は係助詞「ぞ」と連体形による係り結びで、本巻の第四十三首と同じ結句である。
つたふ:物に沿って移っていく
- 作者
- 源実朝
- 出典
- 金槐和歌集
- 前の歌
- 青柳の糸もて貫ける白露の 玉こき散らす春の山風
- 次の歌
- 水たまる池の堤のさし柳 この春雨に萌え出でにけり