- 歌の意味
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薄緑色に染めて掛けた青柳の糸に、玉を貫き通すように春雨が降っている。
- 鑑賞
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春歌 43
詞書は前の歌に続き「雨中柳」
薄緑に染めた糸を掛けたような青柳に、春雨のしずくが玉を貫くように降りかかるさまを詠む。柳を染め糸に、雨粒を玉に見立てる、色彩豊かで繊細な歌である。賀茂真淵は合点を付している。
この歌は『古今和歌集』の僧正遍昭の「浅緑糸よりかけて白露を玉にもぬける春の柳か」を踏まえている。底本の四句は一部の文字が読み取りにくく、通行の本文により「糸に玉貫く」とした。
初句「浅緑」は薄い緑色で、柳の若葉の色を示す。本歌の詠み出しをそのまま用いている。
二句「染めて掛けたる」は、染めた糸を掛けたようなの意で、柳の枝を染め糸に見立てる。
三句「青柳の」は、柳の一群の歌に共通する語である。
四句「糸に玉貫く」は、柳の糸に雨のしずくの玉を通すの意で、本巻の第四十首の「糸もて貫ける」と響き合う。
結句「春雨ぞ降る」は本巻の第四十一首と同じ結句で、「ぞ」と連体形による係り結びである。柳を詠む歌の一群はこの歌で結ばれる。
あさみどり:薄い緑色
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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水たまる池の堤のさし柳 この春雨に萌え出でにけり
- 次の歌
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早蕨の萌え出づる春になりぬれば 野辺の霞もたなびきにけり