- 歌の意味
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吉野の山のふもとの木陰に咲く桜の花よ、咲いて立っていると風に知らせるな。
- 鑑賞
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春歌 47
詞書は前の歌に続き「花をよめる」
吉野の山陰にひっそりと咲く桜に、咲いていることを風に知らせるなと呼びかける歌である。風に知られれば花は散らされてしまうという心配を、花への語りかけで表し、花を守りたい気持ちを詠む。
類従本では詞書を「花をよめる」とし、類従本と定家所伝本では四句に異同がある。底本の四句は一字が読み取りにくく、通行の本文により「咲きて立てりと」とした。
初句「み吉野の」の「み」は美称で、桜の名所吉野を示す。以下、吉野の桜を詠む歌が続く。
二句「山下陰の」は、山のふもとの物陰の意で、人目につかない場所を示す。
三句「桜花」は呼びかけの対象である。
四句「咲きて立てりと」の「り」は存続で、咲いて立っているという状態を示す。
結句「風に知らすな」の「な」は禁止の終助詞である。風を花を散らす敵とみる発想は、のちの本巻の第六十九首第七十首の「花厭風」「花恨風」の題にも通じる。
やましたかげ:山のふもとの物陰
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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桜花散らば惜しけむ玉鉾の 道行きぶりに折りてかざさむ
- 次の歌
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み吉野の山の山守花を見て 長々し日を飽かずもあるかな