- 歌の意味
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滝の上にそびえる三船の山の山桜は、風に浮かんで花も散っていくことだ。
- 鑑賞
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春歌 75
詞書は前の歌に続き「屏風に山中の桜の咲きたる所」
吉野の滝の上にある三船の山の山桜が、風に浮かぶように散っていくさまを詠む。「三船」の名から「浮き」を導き、舟が浮かぶように花が風に浮いて散る、という趣向である。賀茂真淵は、地名を働かせて歌を作るのはまだ未熟で、四句は後の世の詠みぶりだと評している。
初句と二句は『万葉集』の弓削皇子の「滝の上の三船の山に居る雲の常にあらむとわが思はなくに」の詠み出しを用いている。
初句「滝の上の」は、吉野の宮滝の上を示し、万葉集の本歌の語を用いる。
二句「三船の山の」は吉野の宮滝付近の山で、「船」が四句の「浮き」と縁語になる。
三句「山桜」は、屏風に描かれた山中の桜を示す。
四句「風に浮きてぞ」の「ぞ」は係助詞で、風に浮かぶように散るさまを強調する。真淵が後の世風と評した句である。
結句「花も散りける」は「ぞ」の結びの連体形「ける」で結ぶ係り結びである。
みふねのやま:大和国吉野の宮滝付近の山
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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山桜散らば散らなむ惜しげなみ よしや人見ず花の名立てに
- 次の歌
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山風の桜吹きまく音すなり 吉野の滝の岩もとどろに