山深み尋ねて来つる木の下に
雪と見るまで花ぞ散りける
- 歌の意味
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山が深いので、はるばる尋ねてやって来た木の下に、雪と見るほどに花が散っていた。
- 鑑賞
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春歌 85
詞書は前の歌に続き「花似雪」
深い山奥まで花を尋ねてやって来ると、木の下には雪と見まがうほどに花が散っていたと詠む。苦労して訪れた先で見た落花の景に、感動と一抹の惜しさとが込められている。賀茂真淵は合点を付している。
初句「山深み」は「形容詞の語幹+み」の形で、山が深いのでと理由を表す。
二句「尋ねて来つる」は、花を求めて尋ねてやって来たの意で、本巻の第五十八首の「尋花」の心に通じる。
三句「木の下に」は、前歌の第八十四首の「木のもとに」と同じく花の散る場所を示す。
四句「雪と見るまで」は、雪と見るほどにの意で、本巻の第四十一首の「玉と見るまで」と同じ形の見立てである。
結句「花ぞ散りける」は係助詞「ぞ」と「けり」の連体形による係り結びで、「花似雪」の三首を結ぶ。
たづぬ:探し求めて訪れる
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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春は来て雪は消えにし木のもとに 白くも花の散り積もるかな
- 次の歌
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山桜あだに散りにし花の枝に 夕べの雨の露の残れる