おのが妻恋ひわびにけり春の野に
あさる雉の朝な朝な鳴く
- 歌の意味
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自分の妻を恋い慕って思い悩んでいるのだなあ。春の野でえさをあさる雉が、毎朝毎朝鳴いている。
- 鑑賞
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春歌 107
詞書は前の歌に続き「雉」
春の野でえさをあさる雉が毎朝鳴くのを、妻を恋い慕って悩んでいるのだと思いやる歌である。前歌と同じく雉の妻恋いを詠みつつ、山の峰から春の野へと場面を移している。
この歌は『玉葉和歌集』に入集している。
初句「おのが妻」は、自分の妻を示し、雉の妻恋いを詠む。
二句「恋ひわびにけり」の「恋ひわぶ」は恋しさに思い悩むことで、「けり」の詠嘆で言い切り、ここで句切れとなる。
三句「春の野に」は、前歌の第百六首の「高円の尾上」から場面を春の野へと移す。
四句「あさる雉の」の「あさる」はえさを探し求めることである。
結句「朝な朝な鳴く」は八音の字余りで、前歌の三句の「朝な朝な」を結句に置き、二首を同じ語で結びつけている。
こひわぶ:恋しさに思い悩む
あさる:えさを探し求める
きぎす:雉の古名
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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高円の尾上の雉朝な朝な 妻に恋ひつつ鳴く音悲しも
- 次の歌
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浅茅原行方も知らぬ野辺に出でて 故郷人は菫摘みけり