わが宿の八重の山吹露を重み
うち払ふ袖のそぼちぬるかな
- 歌の意味
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我が家の八重の山吹は露が重いので、その露を払う袖がしっとりと濡れてしまったことだ。
- 鑑賞
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春歌 120
詞書「款冬をよめる」
我が家の八重咲きの山吹に露が重く置いているので、払いのけると袖がしっとりと濡れてしまったと詠む。花に置く露の重さと袖の濡れる感触とによって、雨上がりの山吹の瑞々しさを伝えている。
類従本では詞書を「山吹を見てよめる」とし、結句を「かをりぬるかな」とする。
初句「わが宿の」は作者の住まいを示し、本巻の第二十五首と同じく「わが宿の八重の」と続く。
二句「八重の山吹」は八重咲きの山吹で、本巻の第二十五首の「八重の紅梅」と同じ形である。
三句「露を重み」は六音の字余りで、「名詞+を+形容詞の語幹+み」の形により、露が重いのでと理由を表す。
四句「うち払ふ袖の」は八音の字余りで、露を払いのける袖を示す。
結句「そぼちぬるかな」は本巻の第五十三首と同じ結句で、「そぼつ」はしっとりと濡れることである。前歌の第百十九首が濡れても折ろうと決意したのに続き、ここでは露に実際に袖が濡れている。
そぼつ:雨や露などにしっとりと濡れる
うちはらふ:さっと払いのける
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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今幾日春しなければ春雨に 濡るとも折らむ山吹の花
- 次の歌
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春雨の露の宿りを吹く風に こぼれて匂ふ山吹の花