春深み嵐もいたく吹く宿は
散り残るべき花もなきかな
- 歌の意味
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春が深まって、嵐もひどく吹く我が家では、散り残っているはずの花もないことだ。
- 鑑賞
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春歌 125
詞書「春の暮をよめる」
春も深まり、嵐が激しく吹く我が家では、散り残るはずの花さえもう一つもないと詠む。花の季節が終わったことを確かめる寂しさの中に、春の暮れへの惜別の情がこもる。ここから春の暮れを詠む歌が続く。
初句「春深み」は、本巻の第百二十三首、第百二十四首から続く句で、春が深まったのでの意である。
二句「嵐もいたく」は、嵐までもひどくの意である。
三句「吹く宿は」は、嵐の吹きつける我が家を示す。
四句「散り残るべき」は、前歌の第百二十三首、第百二十四首の「散り残る」を受け、散り残るはずのの意となる。
結句「花もなきかな」の「かな」は詠嘆で、花がもうないことへの嘆きを表す。前歌まで散り残る山吹を詠んだのに対し、ここでは散り残る花さえないと詠み、春の終わりへと進んでいる。
あらし:山から吹きおろす激しい風
やど:家、住まい
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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散り残る岸の山吹春深み この一枝をあはれといはなむ
- 次の歌
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眺めこし花もむなしく散り果てて はかなく春の暮れにけるかな