- 歌の意味
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五月雨の雲がかかっている巻向の、檜原の峰で鳴くほととぎすよ。
- 鑑賞
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夏歌 154
詞書は前の歌に続き「郭公」
五月雨の雲がかかる大和の巻向山の檜原の峰で鳴くほととぎすを詠んだ歌である。雲に包まれた峰の景と鳥の声とを組み合わせ、万葉の歌枕を用いた大らかな調べで描いている。
賀茂真淵はこの歌に合点を付している。「巻向の檜原」は『万葉集』にしばしば詠まれた大和の地で、本歌もその万葉の歌枕を用いている。
初句「五月雨の」は前歌の第百五十三首と同じ初句で、五月雨とほととぎすの三首の最後となる。
二句「雲のかかれる」の「る」は存続の助動詞「り」の連体形で、雲がかかっているさまを示す。前歌の「露」から本歌の「雲」へと、雨の景が近景から遠景へ広がっている。
三句「巻向の」は大和国の地名で、巻向山を指す。
四句「檜原が峰に」の「檜原」は檜の生い茂った所で、巻向の檜原として万葉集に詠まれた。
結句「鳴く郭公」は前歌と同じ結句で、体言止めによって二首が同じ形で結ばれている。
まきむく:大和国(今の奈良県桜井市)の地名。巻向山がある
ひばら:檜の生い茂った所
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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五月雨の露もまだ干ぬ奥山の 真木の葉隠れ鳴く郭公
- 次の歌
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葛城や高間の山のほととぎす 雲居のよそに鳴きわたるなり