禊する川瀬に暮れぬ夏の日の
入相の鐘のその声により
- 歌の意味
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禊をする川瀬で、夏の日は暮れてしまった。入相の鐘の、その響きによってそれと知る。
- 鑑賞
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夏歌 176
詞書は前の歌に続き「夏の暮によめる」
夏の終わりの六月祓の日、禊をする川瀬で日が暮れたことを、夕暮れを告げる入相の鐘の響きによって知ったと詠んだ歌である。夏の最後の一日が暮れてゆくさまを、鐘の音という聴覚によって捉えている。
賀茂真淵は、鐘の音を詠む歌は古くはなく、一般の歌に詠むのはよろしくないもので、ただ仏事に関わるときのものであると評している。
初句「禊する」は、水で身を清める禊をするの意で、六月祓の禊を指す。次歌の第百七十七首も同じ「禊する」で始まり、二首が並んでいる。
二句「川瀬に暮れぬ」の「ぬ」は完了の助動詞で、日が暮れてしまったと言い切り、ここで句切れとなる。
三句「夏の日の」は、夏の最後の一日を示し、夏部の終わりを告げる。
四句「入相の鐘の」は字余りで、日の入るころに寺で撞く鐘をいう。
結句「その声により」は、その鐘の音によっての意で、倒置によって日暮れを知った手がかりを最後に示す。
みそぎ:水で身を清め、罪やけがれを払うこと
いりあひ:日の入るころ、夕暮れ
かはせ:川の浅瀬
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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昨日まで花の散るをぞ惜しみこし 夢か現か夏も暮れにけり
- 次の歌
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禊するかやの軒端に引く四手の まつはれつきて夏をとどめむ