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我が国の大和島根の神たちを
今日の禊に手向けつるかな

歌の意味
わが国、大和の国土の神々に、今日の禊にあたって幣を手向けたことだ。
鑑賞
夏歌 178

詞書「六月祓」
 陰暦六月末日の六月祓にあたり、わが国の神々に幣を捧げて祈ったことを詠んだ歌である。大和の国土の神々をおおらかに呼び上げ、国を治める立場にあった作者らしい、国土と神々への敬いの心がうかがえる。
 類従本ではこの歌を雑部に収める。

 初句「我が国の」は、自分たちの国の意で、国全体を見渡す大きな視点を示す。
 二句「大和島根の」は、日本の国土を島々として捉えた美称である。
 三句「神たちを」は、神々をの意で、国土に鎮まる神々を呼び上げる。
 四句「今日の禊に」は、六月祓の禊の日であることを示し、前の二首の「禊する」を受けている。
 結句「手向けつるかな」の「つる」は完了の助動詞の連体形、「かな」は詠嘆で、神々に手向けを済ませた感慨を表す。

みなづきばらへ:陰暦六月の末日に行う大祓。夏越の祓
やまとしまね:日本の国土の美称
たむく:神仏に幣などの供え物をささげる
作者
源実朝
出典
金槐和歌集
前の歌
禊するかやの軒端に引く四手の まつはれつきて夏をとどめむ
次の歌
あだ人のあだにある身のあだ事を 今日水無月の祓へ捨てつといふ