- 歌の意味
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大空に雲もない宵、織女が渡るだけでなく、月までもが渡っていく、かささぎの橋よ。
- 鑑賞
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秋歌 200
詞書「秋の初め月明かかりし夜」
秋の初めの、雲一つない月の明るい宵に、七夕の夜に織女が渡るというかささぎの橋を、月までもが渡っていくと詠んだ歌である。天の川を横切って進む月の姿を、七夕伝説の橋を渡るものと見立て、澄んだ初秋の夜空を描いている。
賀茂真淵はこの歌に合点を付している。かささぎの橋は、七夕の夜にかささぎが翼を並べて天の川に架けるという中国の伝説に基づく。
初句「天の原」は大空をいう。本巻の第二百二十九首、第二百七十一首も同じ初句で始まり、夜空の月を詠む句として繰り返される。
二句「雲なき宵に」は、雲一つない宵にの意で、月の明るさを示す。
三句「久方の」は「月」にかかる枕詞である。
四句「月さへ渡る」の「さへ」は添加を表し、織女だけでなく月までもが渡るの意となる。
結句「かささぎの橋」は体言止めで、七夕伝説の橋を最後に示す。前の七夕の一連を受けて、二星の渡る橋を月の渡る橋へと転じている。
あまのはら:大空
かささぎのはし:七夕の夜に、かささぎが翼を連ねて天の川に架けるという橋
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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今はしも別れもすらし棚機の 天の河原に鶴ぞ鳴くなる
- 次の歌
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秋風に夜の更けゆけば久方の 天の河原に月傾きぬ