白露のあだにも置くか葛の葉に
たまれば消えぬ風絶えぬ間に
- 歌の意味
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白露はなんとはかなく置くものか。葛の葉に、たまったかと思うと消えてしまう。風の絶え間もないうちに。
- 鑑賞
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秋歌 218
詞書「葛」
葛の葉に置いた白露が、たまったかと思うとすぐに、風のやむ間もなく消えてしまうことを詠み、白露のはかなさを嘆いた歌である。風に裏返りやすい葛の葉と、そこに置く露のもろさを重ね合わせている。
類従本と定家所伝本では結句に異同がある。
初句「白露の」は、白く光って見える露をいう。
二句「あだにも置くか」の「あだ」は、はかない、もろいの意で、「か」は詠嘆を込めた疑問を表し、ここで句切れとなる。次歌の第二百十九首にも「あだなる野辺」と同じ「あだ」の語が詠まれる。
三句「葛の葉に」は、秋の七草の一つである葛の葉にの意である。
四句「たまれば消えぬ」は、たまったかと思うと消えてしまうの意で、「ぬ」は完了の助動詞である。
結句「風絶えぬ間に」は、風のやむ間もないうちにの意で、倒置によって露が消える早さを強調する。
あだ:はかないこと、もろいこと
くず:マメ科のつる草。葉の裏が白く、風に裏返りやすい。秋の七草の一つ
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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よそに見て折らでは過ぎじ女郎花 名をむつまじみ露に濡るとも
- 次の歌
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秋風はあやなな吹きそ白露の あだなる野辺の葛の葉の上に