- 歌の意味
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大海原のはるかな潮路の上を飛ぶ雁の、波打つように羽ばたく翼に、秋風が吹いている。
- 鑑賞
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秋歌 225
詞書「海上雁」
大海原のはるかな潮路の上を飛んでゆく雁の、波のようにうねる翼に秋風が吹きつけるさまを詠んだ歌である。海と空とが溶け合う広大な景の中に、雁の羽ばたきを大きく捉えている。
この歌は『新勅撰和歌集』に入集している。類従本では詞書を「海の辺を過ぐるとてよめる」とする。賀茂真淵はこの歌に合点を付している。
初句「わたの原」は、大海原をいう。
二句「八重の潮路に」は、幾重にも重なる遠い海路の上にの意である。本巻の第二百六十三首にも「わたの原八重の潮路」が詠まれる。
三句「飛ぶ雁の」は、海の上を渡ってゆく雁をいう。
四句「翼の波に」は、雁の翼が波打つように動くさまを、海の波に重ねていう。
結句「秋風ぞ吹く」は、係助詞「ぞ」を受けて連体形「吹く」で結ぶ。前歌の第二百二十四首と同じ結句で、田の上に吹いた秋風が、本歌では海の上の雁の翼に吹いている。
わたのはら:大海原
しほぢ:海路、潮の流れる道
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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雁のゐる門田の稲葉うちそよぎ たそがれ時に秋風ぞ吹く
- 次の歌
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九重の雲居を分けて久方の 月の都に雁ぞ鳴くなる