朝な朝な露に折れ伏す秋萩の
花踏みしだき鹿ぞ鳴くなる
- 歌の意味
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毎朝毎朝、露の重みに折れ伏している秋萩の花を踏み荒らして、鹿が鳴いているようだ。
- 鑑賞
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秋歌 243
詞書は前の歌に続き「鹿の歌に」
毎朝、露の重みに折れ伏す秋萩の花を、鹿が踏み荒らしながら鳴いていると詠んだ歌である。萩と鹿という秋の代表的な取り合わせを、露に濡れた朝の野の生々しい景として捉えている。
この歌は『続後撰和歌集』に入集している。賀茂真淵はこの歌に合点を付している。
初句「朝な朝な」は、毎朝毎朝の意で、字余りとなる。
二句「露に折れ伏す」は、露の重みで折れて伏しているの意である。本巻の第二百六首の露の重みにしおれる萩と同じ景を詠んでいる。
三句「秋萩の」は、秋の萩をいう。
四句「花踏みしだき」は、花を踏み荒らしての意である。前歌の第二百四十二首では萩の花の衰えを鹿が嘆いたのに対し、本歌では鹿がその花を踏み荒らしており、萩をめぐる鹿の姿が対照的に描かれている。
結句「鹿ぞ鳴くなる」は、係助詞「ぞ」を受けて推定の「なる」で結ぶ。
あさなあさな:毎朝、朝ごと
ふみしだく:踏み荒らす、踏みにじる
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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萩が花うつろひて行けば高砂の 尾上の鹿の鳴かぬ日ぞなき
- 次の歌
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秋萩の昔の露に袖濡れて 古きまがきに鹿ぞ鳴くなる