- 歌の意味
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山が寒いので、袖が薄く感じられる。更級の姨捨の月のもとで、秋が更けてしまったので。
- 鑑賞
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秋歌 285
詞書は前の歌に続き「名所秋月」
更級の姨捨山の月のもとで秋が更けてしまったので、山が寒く、身にまとう袖も薄く感じられると詠んだ歌である。名所の月を眺めながら、深まる秋の寒さを肌で感じ取っている。
初句「山寒み」は、山が寒いのでの意で、形容詞の語幹に「み」が付いて理由を表す。
二句「衣手薄し」は、袖が薄いの意で、ここで句切れとなる。前歌の第二百八十四首の「衣手寒し」に対し、本歌では「衣手薄し」とし、寒さと薄さとで同じ袖の感覚を詠み分けている。
三句「更級や」は前歌の三句と同じ句である。
四句「姥捨の月に」は字余りで、姨捨山の月のもとでの意である。
結句「秋更けしかば」は、秋が更けてしまったのでの意で、「しか」は過去の助動詞「き」の已然形、「ば」は原因を表し、倒置によって寒さの理由を最後に示す。名所秋月の三首を、秋の更けで締めくくっている。
ころもで:袖
をばすて:更級にある姨捨山。月の名所
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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月見れば衣手寒し更級や 姥捨山の峰の秋風
- 次の歌
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久方の月の光し清ければ 秋のなかばを空に知るかな