- 歌の意味
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秋萩の下葉の紅葉も色あせてしまった。長月の夜の風の寒さによって。
- 鑑賞
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秋歌 308
詞書は前の歌に続き「暮秋の歌」
秋萩の下葉が色づいた紅葉も、長月の夜の風の寒さによって色あせてしまったと詠んだ歌である。秋の盛りを彩った萩の葉の衰えに、秋の終わりの寒さを感じ取っている。
類従本ではこの歌から三首を「秋歌」と題する。底本の注記によれば、原本では三句を「うつろひ」とし、校訂者が類従本によって「うつろひぬ」と改めたもので、ここではその改訂に従う。
初句「秋萩の」は、秋の萩をいう。
二句「下葉の紅葉」は、萩の下の方の葉が色づいたものをいう。本巻の第二百四首では「秋萩の下葉もいまだうつろはぬに」と、まだ色づかない下葉を詠み、本歌ではその下葉の紅葉が色あせており、秋の初めと終わりとが同じ下葉で呼応している。
三句「うつろひぬ」の「ぬ」は完了の助動詞で、色あせてしまったと言い切り、ここで句切れとなる。
四句「長月の夜の」は、陰暦九月の夜のの意で、秋の最後の月を示す。
結句「風の寒さに」は、倒置によって色あせた原因を最後に示す。前歌の第三百七首の葛を枯らす風に続き、本歌では萩の下葉を色あせさせる風を詠んでいる。
したば:草木の下の方の葉
うつろふ:色が変わる、色あせる
ながつき:陰暦九月
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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秋深みすそ野の真葛かれがれに うらむる風の音のみぞする
- 次の歌
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紅葉葉は道もなきまで散り敷きぬ わが宿を訪ふ人しなければ