初時雨降りにし日より神奈備の
杜の梢ぞ色まさりゆく
- 歌の意味
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初時雨が降ったその日から、神奈備の杜の梢は、紅葉の色がいっそう深まっていく。
- 鑑賞
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冬歌 318
詞書は前の歌に続き「初冬の歌の中に」
その冬はじめての時雨が降った日から、神奈備の杜の梢の紅葉の色が日ごとに深まっていくと詠んだ歌である。時雨が木の葉を染めるという和歌の伝統的な考え方にもとづいている。
類従本ではこの歌を「一本及印本所載歌」の部に収める。賀茂真淵はこの歌に合点を付している。
初句「初時雨」は、その冬はじめて降る時雨をいう。
二句「降りにし日より」の「にし」は完了と過去の助動詞で、降ったその日からの意である。
三句「神奈備の」は、神の鎮座する山や森をいい、大和国の竜田や三室のあたりの歌枕として詠まれる。次歌の「みむろ山」へと場所がつながる。
四句「杜の梢ぞ」の「ぞ」は係助詞で、結句で結ぶ。
結句「色まさりゆく」は、「ぞ」を受けて連体形「ゆく」で結び、梢の色がしだいに深まっていくさまを示す。
はつしぐれ:その冬はじめて降る時雨
かむなび:神が鎮座する山や森。大和国の竜田や三室の歌枕として詠まれる
こずゑ:木の枝の先
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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吉野川紅葉葉流る滝の上の 御船の山に嵐吹くらし
- 次の歌
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三室山紅葉散るらし神無月 竜田の川に錦織りかく