難波潟葦の葉白く置く霜の
冴えたる夜半に鶴ぞ鳴くなる
- 歌の意味
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難波潟の葦の葉に白く置く霜が冷え冷えとさえわたる夜中に、鶴が鳴いているのが聞こえる。
- 鑑賞
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冬歌 326
詞書「霜」
霜という題で詠んだ歌である。難波潟の葦の葉に霜が白く置き、冷えさえる夜中に鶴の鳴く声が聞こえてくると詠む。霜の白さと冷たさに、闇の中から聞こえる鶴の声を重ねている。
賀茂真淵はこの歌に合点を付している。
初句「難波潟」は、摂津国の干潟で歌枕である。本巻の第三百五十九首も「難波がた」で始まり、同じく鶴を詠んでいる。
二句「葦の葉白く」は、葦の葉が霜で白くなっていることをいう。
三句「置く霜の」は、霜が置くの意である。
四句「冴えたる夜半に」は、冷え込みの厳しい夜中にの意である。
結句「鶴ぞ鳴くなる」の「ぞ」は係助詞で、音によって推定する助動詞「なり」の連体形「なる」で結ぶ。本巻の第三百十四首に続き、冬の鶴の声を詠んでいる。
なにはがた:摂津国(今の大阪市あたり)の干潟。歌枕
さゆ:冷え込む、冷たく澄む
たづ:鶴の歌語
よは:夜中
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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流れゆく木の葉の淀むえにしあれば 暮れての後も秋は久しき
- 次の歌
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大沢の池の水草枯れにけり 長き夜すがら霜や置くらむ