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はらの池の葦間のつららしげければ
絶え絶え月の影は澄みけり

歌の意味
はらの池では、葦の間に張った氷が多いので、とぎれとぎれに月の光が澄んで映っていることだ。
鑑賞
冬歌 339

詞書「池上冬月」
 池の上の冬の月という題で詠んだ歌である。はらの池の葦の間に氷が多く張っているので、月の光がとぎれとぎれに澄んで映っていると詠む。氷と葦に分けられた水面に、冬の月の冷たく澄んだ光を見ている。
 類従本と定家所伝本では三句を「しげけれど」とするが、ここでは底本の本文に従う。

 初句「はらの池の」は字余りで、所在の明らかでない池の名である。
 二句「葦間のつらら」は、葦の生えている間の水面に張った氷をいう。
 三句「しげければ」は、多いのでの意で、順接の確定条件を表す。
 四句「絶え絶え月の」は、氷と葦の間にとぎれとぎれに月が映るさまをいう。
 結句「影は澄みけり」の「けり」は詠嘆で、月の光が澄んでいることに気づいた感動を表す。次歌の湖の月、次々歌の川の月へと、冬の月の歌が続く。

あしま:葦の生えている間
つらら:水面などに張った氷
作者
源実朝
出典
金槐和歌集
前の歌
我が門の板井の清水冬深き 影こそ見えね氷すらしも
次の歌
比良の山山風寒み唐崎の 鳰の湖月ぞ凍れる