月影の白きを見ればかささぎの
渡せる橋に霜や置きけむ
- 歌の意味
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月の光が白いのを見ると、かささぎが渡した橋に、霜が置いたのだろうか。
- 鑑賞
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冬歌 343
詞書「月影似霜といふ事を」
月の光が霜に似るという題で詠んだ歌である。月の光が白く照っているのを見て、かささぎが天の川に渡すという橋に霜が置いたのだろうかと詠む。月光を霜に見立てる前歌の趣向を、題として正面から詠んでいる。
『新古今和歌集』の中納言家持の歌「かささぎの渡せる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける」を本歌とし、本歌の「白きを見れば」と「かささぎの渡せる橋」を用いながら、霜の白さから夜更けを知る本歌に対し、月の白さから霜を思う形に組み替えている。類従本では詞書を「月影霜ににたりといふことをよめる」とし、結句を「霜ぞ置きける」とする。定家所伝本では結句を「霜ぞ置きにける」とする。
初句「月影の」は、月の光をいう。
二句「白きを見れば」は、本歌の四句と同じ句で、白さを見ると、の意である。
三句「かささぎの」は、七夕の夜にかささぎが翼を並べて天の川に橋を渡すという伝説による。
四句「渡せる橋に」は、本歌の二句と同じ句で、かささぎの渡した橋をいう。
結句「霜や置きけむ」は、「や」を受けて過去推量の「けむ」の連体形で結び、霜が置いたのだろうかと推し量る。
つきかげ:月の光
かささぎのはし:七夕の夜にかささぎが翼を並べて天の川に渡すという橋
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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さ夜更けて雲間の月の影見れば 袖に知られぬ霜ぞ置きける
- 次の歌
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天の原空を寒けみぬば玉の 夜渡る月に松風ぞ吹く