- 歌の意味
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大空が寒々としているので、夜空を渡っていく月に向かって、松風が吹いている。
- 鑑賞
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冬歌 344
詞書「月前松風」
月の前の松風という題で詠んだ歌である。大空一面が寒々として、夜空を渡っていく月に向かって松風が吹いていると詠む。空の高みを渡る月と地上の松を吹く風とを一首の中に取り合わせ、冬の夜の広がりを描いている。
初句「天の原」は、広々とした大空をいう。
二句「空を寒けみ」は、「…を…み」の形で原因を表し、空が寒いのでの意となる。「寒け」は「寒し」の古い語幹の形である。
三句「ぬば玉の」は、「夜」にかかる枕詞である。
四句「夜渡る月に」は、夜空を渡っていく月にの意である。
結句「松風ぞ吹く」は、係助詞「ぞ」を受けて連体形「吹く」で結ぶ。本巻の第三百二十三首、第三百二十四首では時雨にまがう松風を詠んだが、本歌では月に吹く松風を詠んでいる。
あまのはら:広々とした大空
ぬばたまの:「夜」「黒」などにかかる枕詞
よわたる:夜空を渡っていく
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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月影の白きを見ればかささぎの 渡せる橋に霜や置きけむ
- 次の歌
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月の澄む磯の松風冴え冴えて 白くも見ゆる雪の白浜