- 歌の意味
- 降り積もった雪を踏んで磯にいる浜千鳥が、波に濡れしおれて、夜中に鳴いている。
- 鑑賞
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冬歌 352
詞書は前の歌に続き「千鳥」
降り積もった雪を踏んで磯にいる浜千鳥が、波に濡れてしおれ、夜中に鳴いていると詠んだ歌である。雪と波に責められる小さな千鳥の姿に、冬の海辺の厳しさを見ている。
初句「降り積もる」は、雪が降り積もったの意である。
二句「雪踏む磯の」は、雪の積もった磯を千鳥が踏んで歩くさまをいう。
三句「浜千鳥」は、浜辺にいる千鳥をいう。前歌の川の千鳥に対し、本歌から海辺の千鳥が詠まれる。
四句「波にしをれて」は、波に濡れてしおれての意である。次歌の四句も同じ句である。
結句「夜半に鳴くなり」の「なり」は音によって推定する助動詞で、夜中に鳴く声が聞こえることをいう。
はまちどり:浜辺にいる千鳥
しをる:濡れてぐったりする、しおれる
よは:夜中
- 作者
- 源実朝
- 出典
- 金槐和歌集
- 前の歌
- 夕月夜佐保の川風身にしみて 袖より過ぐる千鳥鳴くなり
- 次の歌
- 夕月夜満つ潮合ひの潟を無み 波にしをれて鳴く千鳥かな