夕さればすず吹く嵐身にしみて
吉野の嶽にみ雪降るらし
- 歌の意味
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夕方になると、篠竹を吹く嵐が身にしみて、吉野の嶽には雪が降っているらしい。
- 鑑賞
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冬歌 362
詞書は前の歌に続き「雪」
夕方になって篠竹を吹く嵐が身にしみるのを感じ、吉野の嶽には雪が降っているのだろうと推し量った歌である。身にしみる風の冷たさから、遠く吉野の山の雪を思いやっている。
初句「夕されば」は、夕方になるとの意である。次歌の第三百六十三首、第三百六十四首も同じ初句で始まり、三首が夕べの雪を詠む。
二句「すず吹く嵐」は、篠竹を吹き鳴らす激しい風をいう。
三句「身にしみて」は、風の冷たさが身にしみての意である。本巻の第三百五十一首の三句と同じ句である。
四句「吉野の嶽に」は、大和国の吉野の高い山をいう。本巻の第三百四十七首の「生駒の嶽に」と同じ組み立てである。
結句「み雪降るらし」の「らし」は根拠のある推定で、風の冷たさを根拠に雪を推し量る。次歌の結句も「雪ぞ降るらし」と同じ推定で結ぶ。
ゆふさる:夕方になる
すず:篠竹、細い竹
みゆき:雪の美称
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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奥山の岩根に生ふる菅の根の ころころに降れる白雪
- 次の歌
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夕されば浦風寒し海人小舟 泊瀬の山に雪ぞ降るらし