眺むれば寂しくもあるか煙立つ
室の八島の雪の下燃え
- 歌の意味
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眺めていると、寂しいことだ。煙の立ちのぼる室の八島で、雪の下にくすぶり燃えている火よ。
- 鑑賞
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冬歌 367
詞書は前の歌に続き「雪」
煙の立つことで知られる下野国の室の八島を眺めて、雪の下でくすぶり燃えるさまが寂しく感じられると詠んだ歌である。白い雪と、その下でひそかに燃える火とを対比させている。
類従本では詞書を「雪をよめる」とする。室の八島は、煙の立つ所として詠まれる歌枕である。
初句「眺むれば」は、もの思いにふけりながら眺めているとの意である。
二句「寂しくもあるか」の「か」は詠嘆で、ここで句切れとなる。本巻の第三百七十五首の二句も同じ句である。
三句「煙立つ」は、室の八島から煙が立ちのぼるさまをいう。
四句「室の八島の」は、下野国の歌枕である室の八島をいう。
結句「雪の下燃え」は体言止めで、雪の下で表に出ずにくすぶり燃える火をいう。
ながむ:もの思いにふけりながらじっと見る
むろのやしま:下野国(今の栃木県栃木市)の歌枕。煙の立つ所として詠まれる
したもえ:表に出ずに下でくすぶり燃えること
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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見渡せば雲居はるかに雪白し 富士の高嶺のあけぼのの空
- 次の歌
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久方の天雲あへり葛城や 高間の山はみ雪降るらし