今日もまた独り眺めて暮れにけり
頼めぬ宿の庭の白雪
- 歌の意味
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今日もまた、独りでもの思いにふけって眺めているうちに日が暮れてしまった。来ると約束してくれない人を待つ宿の、庭の白雪よ。
- 鑑賞
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冬歌 384
詞書「雪中待人」
雪の中で人を待つという題で詠んだ歌である。来ると約束してくれたわけでもない人を待って、今日もまた独りで庭の白雪を眺めているうちに日が暮れてしまったと詠む。訪れのない日々の重なりと、雪に閉ざされた庭の寂しさを重ねている。
類従本では詞書を「雪中待人と云事を」とし、この歌を恋部に収める。賀茂真淵は四句の「頼めぬ宿の」という言い方を後世風であると評している。
初句「今日もまた」は、今日もまたの意で、待つ日の重なりを示す。
二句「独り眺めて」は、独りでもの思いにふけりながら眺めての意である。
三句「暮れにけり」の「けり」は詠嘆で、ここで句切れとなる。
四句「頼めぬ宿の」は、訪れをあてにさせてくれない人を待つ宿のの意で、賀茂真淵が後世風と評した句である。
結句「庭の白雪」は体言止めで、訪れる人の足跡もない庭の雪を最後に示す。
ながむ:もの思いにふけりながらじっと見る
たのむ:頼りに思わせる、あてにさせる
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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故郷はうらさびしともなきものを 吉野の奥の雪の夕暮れ
- 次の歌
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降る雪をいかにあはれと眺むらむ 心は思ふとも足立たずして