炭を焼く人の心もあはれなり
さてもこの世を過ぐるならひは
- 歌の意味
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炭を焼く人の心も、しみじみと胸にしみることだ。それにしても、この世を生きて過ごしていくならわしというものは。
- 鑑賞
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冬歌 388
詞書「山々に炭焼くを見侍りて」
山々で炭を焼いているのを見て詠んだ歌である。山にこもって炭を焼いて暮らす人の心もしみじみと胸にしみる、それにしても、この世を生きていくならわしというものはと詠む。炭焼きの暮らしを見て、世を渡ることの労苦に思いを寄せている。
類従本では詞書を「深山に炭焼くを見てよめる」とし、この歌を雑部に収める。
初句「炭を焼く」は、山で炭を焼いて暮らす人をいう。次歌、次々歌にも炭焼きが詠まれ、三首が続く。
二句「人の心も」は、炭を焼く人の心持ちもの意である。
三句「あはれなり」は、しみじみと胸にしみるの意で、ここで句切れとなる。
四句「さてもこの世を」の「さても」は、それにしてもの意である。
結句「過ぐるならひは」は、この世を過ごしていく習わしはの意で、言いさした形で余情を残す。
ならひ:習わし、世の常
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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春待ちて霞の袖に重ねよと しもの衣のおきてこそゆけ
- 次の歌
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雪降りて今日とも知らぬ奥山に 炭焼く翁あはれはかなみ