足引の山より奥に宿もがな
年の来まじき隠れ家にせむ
- 歌の意味
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山よりもさらに奥に住まいがあればよいのに。年のやって来るはずのない、隠れ家にしよう。
- 鑑賞
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冬歌 396
詞書は前の歌に続き「老人憐歳暮」
山よりもさらに奥に住まいがあればよい、そこを年の訪れてくるはずのない隠れ家にしようと詠んだ歌である。年を人のように訪れてくるものと見て、その年から逃れて老いを避けたいという願いを機知を交えて詠んでいる。
初句「足引の」は、「山」にかかる枕詞である。
二句「山より奥に」は、山よりもさらに奥にの意である。
三句「宿もがな」の「もがな」は願望の終助詞で、住まいがあればよいのにの意となり、ここで句切れとなる。
四句「年の来まじき」の「まじ」は打消推量の助動詞で、年がやって来るはずのないの意である。
結句「隠れ家にせむ」は、意志の助動詞「む」で、隠れ家にしようと結ぶ。
あしひきの:「山」「峰」などにかかる枕詞
かくれが:人目を避けて隠れ住む家
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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うち忘れはかなくてのみ過ぐし来ぬ あはれと思へ身にも積もる年
- 次の歌
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塵をだに据ゑじとや思ふ行く年の 跡なき庭を払ふ松風