乳房吸うまだいとけなき緑子の
共に泣きぬる年の暮れかな
- 歌の意味
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乳房を吸うまだ幼い乳飲み子までもが、ともに泣いている年の暮れであることよ。
- 鑑賞
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冬歌 405
詞書は前の歌に続き「歳暮」
乳房を吸うまだ幼い乳飲み子までもが、ともに泣いている年の暮れであると詠んだ歌である。去りゆく年を惜しんで泣く思いを、何もわからない乳飲み子の泣き声にまで重ねて詠んでいる。
類従本では二句を「まだいとけき」とし、類従本と定家所伝本では三句を「緑子と」とする。ここでは底本の本文に従う。
初句「乳房吸う」は、乳を吸うの意で、四句の「緑子」の幼さを示す。
二句「まだいとけなき」は、まだ幼いの意である。
三句「緑子の」は、生まれて間もない乳飲み子をいう。
四句「共に泣きぬる」は、ともに泣いているの意で、完了の助動詞「ぬ」の連体形「ぬる」で結句へ続く。
結句「年の暮れかな」は、本巻の第三百九十九首から第四百一首までと同じ結句で、体言に「かな」を添えて詠嘆する。
みどりご:生まれたばかりの赤子、乳児
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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ぬば玉のこの夜な明けそしばしばも まだふる年のうちぞ思はむ
- 次の歌
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行く年の行方を問へば世の中の 人こそ一つ設くべらなれ