- 歌の意味
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かささぎの羽に置く露のような丸木橋を、踏み渡ってみないうちに、私は消えていってしまうのだろうか。
- 鑑賞
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恋歌 415
詞書は前の歌に続き「恋の歌の中に」
七夕の夜に天の川に架かるというかささぎの橋を思わせつつ、その羽に置く露のように、恋の橋を渡って逢うこともないまま消え続けてしまうのかと嘆いた歌である。
底本の注記によれば、定家所伝本では三句を「ま木橋」とする。ここでは底本の本文に従う。賀茂真淵は二句から三句へのつながりに疑問を呈している。
初句「かささぎの」は、鵲のの意である。かささぎは七夕の夜に翼を並べて天の川に橋を架けるという伝説の鳥である。
二句「羽におく露の」は、前歌の「羽におく露の」と同じ句で、蝉の羽からかささぎの羽へと移している。
三句「丸木橋」は、丸太を渡しただけの粗末な橋で、かささぎの橋と恋の通い路とを重ねる。
四句「踏み見ぬさきに」は、踏み渡ってみないうちにの意で、逢うこともかなわないことをいう。
結句「消えやわたらむ」の「や」は疑問の係助詞で、「らむ」と連体形で結ぶ。「わたる」は橋を渡ることと、時を経て続けることとを響かせる。
かささぎ:鵲、七夕に天の川に橋を架けるとされる鳥
まろきばし:丸木を渡しただけの橋
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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木隠れて物を思へば空蟬の 羽に置く露の消えや返らむ
- 次の歌
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さ夜更けて雁の翼に置く霜の 消えても物は思ふかぎりを