秋の野に置く白露の朝な朝な
はかなくてのみ消えや返らむ
- 歌の意味
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秋の野に置く白露が毎朝消えるように、私も毎朝はかなく消え入るばかりなのだろうか。
- 鑑賞
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恋歌 421
詞書は前の歌に続き「恋の歌の中に」
秋の野に毎朝置いては消える白露に自分を重ね、逢えないまま毎朝はかなく消え入るばかりなのかと嘆いた歌である。夜を明かした後の朝ごとの嘆きを、露のはかなさで表している。
初句「秋の野に」は、秋の野原にの意である。前歌の秋風の野を受けている。
二句「おく白露の」は、置く白露のようにの意で、ここまでが「消え」を導く。
三句「朝な朝な」は、毎朝毎朝の意で、露が置く時と恋の嘆きの時とを重ねている。
四句「はかなくてのみ」は、はかないままでばかりの意で、「のみ」は限定の副助詞である。
結句「消えやかへらむ」の「や」は疑問の係助詞で、「らむ」と連体形で結ぶ。巻頭近くの第四百十四首と同じ結句で、ここでは蝉の羽の露を秋の野の白露に替えている。
しらつゆ:白く光る露
あさなあさな:毎朝
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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君に恋ひうらぶれ居れば秋風に なびく浅茅の露ぞ消ぬべき
- 次の歌
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秋の野の花の千草に物思ふ 露よりもしげき色は見えねど