藻塩焼く海人の焚く火のほのかにも
わが思ふ人を見るよしもがな
- 歌の意味
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藻塩を焼く海人の焚く火がほのかに見えるように、ほんの少しでも私の思う人を見る手立てがあればよいのに。
- 鑑賞
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恋歌 436
詞書は前の歌に続き「恋の歌の中に」
藻塩を焼く海人の火が遠くにほのかに見えるように、せめてかすかにでも恋しい人の姿を見る手立てがほしいと願った歌である。前歌の煙に続き、浜辺の火を詠んでいる。
類従本では「一本及印本所載歌」の部に収める。
初句「藻塩やく」は、海藻に海水を注いで焼き、塩を作るの意である。
二句「あまのたく火の」は、海人が焚く火のようにの意で、ここまでが「ほのか」を導く序詞である。前歌の「下たく烟」を受けて、焚く火が続く。
三句「ほのかにも」は、かすかにでもの意である。
四句「わが思ふ人を」は、私が恋しく思う人をの意である。
結句「見るよしもがな」の「もがな」は願望の終助詞で、見る手立てがあればよいのにの意である。
もしほ:塩を取るための海藻、またその塩
あま:海で漁をする人
よし:方法、手立て
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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今さらにわが名は立たじ瓦屋の 下焚く煙くゆりわぶとも
- 次の歌
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わが恋は初山藍の摺り衣 人こそ知らね乱れてぞ思ふ