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沖つ鳥鵜の住む石に寄る波の
間なくも思ふ我ぞ悲しき

歌の意味
沖の鳥である鵜が住む岩に寄せる波のように、絶え間なく思い続ける私が悲しいことだ。
鑑賞
恋歌 443

詞書は前の歌に続き「恋の歌の中に」
 鵜の住む岩に絶え間なく寄せる波のように、休みなく恋い思う自分の身が悲しいと詠んだ歌である。万葉調の序詞で、波の絶え間のなさを思いの絶え間のなさに重ねている。

 初句「おきつ鳥」は、沖にいる鳥の意で、「鵜」にかかる枕詞として用いられている。
 二句「うのすむ石に」は、鵜が住む岩にの意である。前歌の入江の鴨に続き、水辺の鳥が詠まれている。
 三句「よる浪の」は、寄せる波のようにの意で、ここまでが「まなく」を導く序詞である。
 四句「まなくもおもふ」は、絶え間もなく思うの意である。
 結句「我ぞかなしき」の「ぞ」は係助詞で、「かなしき」と連体形で結ぶ。

おきつどり:沖にいる鳥、枕詞
まなし:絶え間がない
作者
源実朝
出典
金槐和歌集
前の歌
葦鴨の騒ぐ入江の浮草の うきてや物を思ひ渡らむ
次の歌
鴎ゐる荒磯の洲崎潮満ちて 隠ろひ行けばまさる我が恋