浮き沈み果ては泡とぞなりぬべき
瀬々の岩波身も砕きつつ
- 歌の意味
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浮いたり沈んだりして、果てには泡となってしまうに違いない。瀬ごとの岩に砕ける波のように、身も砕きながら。
- 鑑賞
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恋歌 446
詞書は前の歌に続き「恋の歌の中に」
川の瀬ごとに岩に砕ける波のように、浮き沈みを繰り返して身も心も砕き、ついには泡のように消えてしまうだろうと詠んだ歌である。恋の苦しみの激しさを急流の波に託している。
初句「うきしづみ」は、浮いたり沈んだりしての意で、恋の苦しみに翻弄されるさまを表す。
二句「はてはあわとぞ」は、果てには泡となっての意で、「ぞ」は係助詞である。
三句「なりぬべき」は、きっとなってしまうだろうの意で、「ぞ」を受けて連体形で結ぶ。字余りであり、ここで句切れとなる。
四句「瀬々の岩浪」は、瀬ごとの岩に砕ける波の意である。前歌の岸の岩から川の瀬の岩へと移る。
結句「身もくだきつつ」は、身も砕きながらの意で、波が砕けることと心身を砕くこととを重ねている。
せぜ:あちこちの瀬
いはなみ:岩に打ち寄せて砕ける波
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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風吹けば波打つ岸の岩なれや かたくもあるか人の心の
- 次の歌
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山川の瀬々の岩波湧き返り おのれ一人や身を砕くらむ