須磨の浦に海人のともせる漁火の
ほのかに人を見るよしもがな
- 歌の意味
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須磨の浦で海人がともしている漁火がほのかに見えるように、せめてほのかにでもあの人を見る手立てがあればよいのに。
- 鑑賞
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恋歌 459
詞書は前の歌に続き「名所の恋の心をよめる」
須磨の浦で海人がともす漁火が遠くにほのかに見えるように、せめてかすかにでも恋しい人を見る手立てがほしいと願った歌である。
底本の注記によれば、類従本では「一本及印本所載歌」の部にも重出しており、編纂者の誤りであろうとされる。
初句「すまの浦に」は、摂津国の歌枕の須磨の浦にの意で、字余りである。
二句「あまのともせる」は、海人がともしているの意である。
三句「漁火の」は、夜に魚を集めるために焚く火のようにの意で、ここまでが「ほのか」を導く序詞である。
四句「ほのかに人を」は、かすかにでもあの人をの意である。本巻の第四百三十六首の「ほのかにも」と同じ趣向である。
結句「見るよしもがな」は、第四百三十六首と同じ結句で、そこでは藻塩を焼く火、ここでは漁火を用いている。
いさりび:夜に魚を集めるために焚く火
よし:方法、手立て
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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海人衣田蓑の島に鳴く鶴の 声聞きしより忘れかねつも
- 次の歌
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逢坂の関屋もいづら山城の 音羽の滝の音に聞きつつ